内藤証券株式会社

KAITOセキュアレコーダを一気に全店展開し、
金融商品販売に伴う音声録音から
社内共有までのプロセスを迅速化
募集や重要事項説明の妥当性を
即時に検証・フィードバック可能に

目的

金融商品販売に伴う音声録音及び社内共有を簡単に行いたい

概要
  • 内藤証券株式会社(以下、内藤証券)は、スマートフォンを使って金融商品の勧誘や重要事項説明時の会話を録音し、音声データを迅速かつ確実に社内共有できるツールを探していた
  • 使い勝手に優れたKAITOセキュアレコーダを選定し、開発着手から約1カ月で全店展開した
  • 業務を効率化し、機密情報の漏えいリスクを極小化
課題
  • フリーのボイスレコーダアプリにはサポートやセキュリティ面で不安があった
  • 音声データを迅速かつ確実に社内共有できる環境を作りたかった
選定理由
  • 音声データを安全にサーバへ自動転送し、転送完了後、端末内のファイルを自動的に削除できる
  • 要件に合わせて柔軟にカスタマイズできる
  • 直観的なUIを備え、容易に扱える
導入の効果
  • 大容量の音声データを社内共有するにあたって圧縮後に送信しなければならない手間がなくなった
  • 金融商品の勧誘や重要事項説明時の会話のやり取りを内部管理責任者などが即時に確認できるようになった
  • 音声データを端末内に残さない運用を実現し、情報漏えいリスクが極小化した

音声データを圧縮する手間を省きたい

システム企画部 コーディネーター
阪中 正樹氏

内藤証券は国内外の株式、投資信託、債券などの金融商品を取り扱う証券会社だ。「日本からアジア、そして世界の証券会社へ」を企業理念とし、国内における中国株取引のパイオニアとして知られている。

同社は2021年、社員に貸与してきたフィーチャーフォンをスマートフォンに切り替える方針を固めた。各種業務アプリケーションの活用と社内システムへのアクセスの実現により、さらなる業務効率化と社内コミュニケーションの活性化を図りたいと考えたためだ。その一環として取り組んだのが金融商品販売における音声録音から社内共有までのプロセスでのスマートフォンの活用である。

システム企画部 コーディネーター 阪中 正樹氏は、「金融商品の販売にあたり、営業担当者はお客様に対して取引の内容やリスクなどの重要事項について事前に説明しなければなりません。営業担当者とお客様との会話のやり取りを証跡として残し、内部責任管理者がその内容をモニタリングできる体制は業務運用の準拠性を担保する上で必須です。これまで営業担当者は各店舗に配備されているICレコーダを使用して録音してきましたが、スマートフォンで代替したいと考えたのです」と語る。

そこで同社はレコーダアプリの調査を開始。一定の要件を満たすフリーのボイスレコーダアプリをスマートフォンに導入した上ですべての社員に展開した。ただ、フリーのボイスレコーダアプリの運用はあくまでも暫定的な措置であり、新たなツールの導入が急がれた。業務に無償のアプリケーションを使い続けるのはサポートやセキュリティなどの面で得策ではないとの判断だ。業務に混乱を生じさせるリスクもあったという。

阪中氏は、「Microsoft Teamsを使って音声データを社内共有していましたが、一定の容量を超える音声データについては圧縮した上で送信しなければならない手間がありました。また、送信できたと思っていてもファイルサイズが大きすぎて実際には相手先に届いていなかったケースもあったようです」と話す。


だれもが使いやすいシンプルなUI設計を評価

内藤証券はフリーのボイスレコーダアプリの運用後、ほどなくして新たなツールの調査を始めたが、なかなかめぼしい対象を見つけられずにいた。そんな中、通信キャリアから紹介されたのがJMASのKAITOセキュアレコーダだ。すぐさま一部ユーザに限定したトライアル運用を行い、実用性を評価した。

KAITOセキュアレコーダは、モバイルデバイス用のレコーダアプリと音声データのサーバ転送の仕組みをセットにしたツールである。記録された音声データは即時に分割、圧縮、暗号化された上でサーバへ自動転送され、転送完了後、端末内のファイルは自動で削除される。直観的なUIを備え、録音および転送をワンタップで容易に行えることも評価され、すぐに導入の決裁が下ったという。

2021年12月には業務用件や利用者からの要望を吸い上げたカスタマイズを実施。

阪中氏は、「JMASは要望のヒアリングから追加機能の実装まで、手厚く支援してくれました。トライアル運用期間中に業務との親和性の高さを示したKAITOセキュアレコーダについては、一部の店舗にて先行的に試行する通常のシステム導入プロセスを経ていません。開発着手から約1カ月という短期間で一気に全店リリースまでもっていくことができました」と話す。


音声データの共有スピードが大幅にアップ

内藤証券は2022年1月、KAITOセキュアレコーダを全店に展開し、約300人の営業担当者がスマートフォンを使って音声を録音できる環境を整備した。現在、すべての営業担当者は金融商品の勧誘や重要事項説明時の会話を録音することの承諾を得た上でKAITOセキュアレコーダを利用している。録音終了後、音声データは確実に社内転送され、各支店の内部管理責任者がそれをダウンロード、ファイルサーバの共有フォルダに収める。

阪中氏は、「われわれが配布したマニュアルは片面A4ペラのみです。運用開始後、ユーザから操作方法に関する問い合わせはほとんどありません。当部として取り組むべき定着化を難なく実現できました」と語る。

音声データを取得・再生しているのは、勧誘や重要事項説明の妥当性の検証にあたる各支店の内部管理責任者だけではない。支店長や本部のコンプライアンス部、および内部監査部の担当者も職務が必要とする音声データを各々取得し、会話内容をモニタリングしている。

また、お客様の属性によっては会話の内容を記録した音声データを即時に社内共有し、内部管理責任者の判断を仰がなくてはならないケースもある。その点、KAITOセキュアレコーダでは音声データをワンタップで転送できるため、従来のやり方に比べて時間的ロスが少ない。音声データを社内共有し、指示を受けるまでの一連のプロセスが円滑化した。

阪中氏は、「本部ではKAITOセキュアレコーダを使って社内会議の会話を録音し、議事録の作成を効率化したいという声もあがっています。音声認識ソフトによるテキスト化の仕組みを実装し、さらに活用範囲を広げていきたいと考えています」と話した。


会社プロフィール

社名
内藤証券株式会社
本社
大阪府大阪市北区中之島3-3-23
URL
https://www.naito-sec.co.jp/

内藤証券は国内外の株式、投資信託、債券などの金融商品を取り扱う証券会社だ。「日本からアジア、そして世界の証券会社へ」を企業理念とし、国内における中国株取引のパイオニアとして知られている。