クリナップ株式会社(MFPF編)

IBM MobileFirst Foundationを採用
営業支援アプリの開発/運用/管理の合理化・省力化を実現

目的

組織営業力を強化するため、営業情報を一元化・共有できる営業支援アプリを導入したい

課題
  • モバイルアプリの開発/運用/管理を効率化したい
選定理由
  • IBM MobileFirst Foundationを適用したモバイルアプリ開発の実績が豊富
  • IBMと強固なパートナー関係を結んでおり、最新の技術情報や活用事例を共有している
導入の効果
  • モバイルアプリの開発/運用/管理の合理化・省力化を実現
  • セキュリティやシステム連携などの非機能要件を容易にクリア
  • C-SPCのUIや機能の改修・リリースのサイクルを高速化

iPadアプリ開発の実績を評価してJMASを選択

クリナップ株式会社 情報システム部
担当部長 城下 謙二氏

クリナップ株式会社(以下、クリナップ)は、システムキッチンや流し台、システムバスルーム洗面化粧台などを製造・販売する住宅設備機器専業メーカーだ。ステンレスの加工技術に強みを持つ同社は、上質ステンレスのシステムキッチン「クリンレディ」や、清掃のしやすさを追求した流し台「流レールシンク」などのヒット商品を次々と生み出しており、業界をリードし続けている。

同社は、2015年4月を開始年度とする3年間の中期経営計画において、個人頼みの営業スタイルをチーム主体にすることで、組織営業力を強化するプロジェクトを立ち上げた。この中で、顧客、案件、商談進ちょくなどの営業情報の一元化・共有を実現する仕組みが必要と判断。独自の営業プロセスに合致したiPad用の営業支援アプリを開発することを決めた。

情報システム部 担当部長 城下 謙二氏は、「もともと営業支援システムの開発・運用を委託していたJMASの実績を評価しつつも、公正かつ公平を期すため、いくつかのシステムインテグレータによるコンペを行いました。モバイルアプリ開発のノウハウや実績、コスト、開発期間などのさまざまな項目を評価してJMASを選択しました」と語る。


非機能要件をMFPFで対応
高品質なアプリを開発

クリナップ株式会社 営業本部 営業管理部
CMS課 城川 雅晶氏

クリナップは、モバイルアプリの開発にあたり、IBM MobileFirst Foundation(以下、MFPF)を採用した。MFPFは、モバイルアプリの開発/運用/管理をトータルでサポートする統合開発基盤。モバイルアプリを展開する上での非機能要件であるセキュリティ、デバイス管理、アプリの配布・バージョン管理、ログ管理、バックエンドのデータや各種システムとの連携などに必要な機能を共通基盤で提供する。

営業本部 営業管理部 CMS課 係長 城川 雅晶氏は、「JMASの説明により、モバイルアプリ開発に必要な非機能要件をゼロから開発・実装しようとすると、莫大なコストが発生し、それらを維持・管理する負担も大きいと知りました。MFPFにより、セキュリティやOSアップデートへの対応などの非機能要件をクリアできれば、われわれは業務要件の開発に集中できるという期待がありました」と話す。

システムインテグレータにJMASを選んだのは、MFPFを適用したモバイルアプリ開発のノウハウや実績が豊富だったことも理由の1つだ。IBMとの密接なパートナー関係のもと、MFPFの最新技術情報や活用事例などを共有するJMASへの信頼は厚かったという。

開発の工数やコストを極小化できたのは、期待どおりの成果だ。

たとえば、MFPFによりシステム間連携の開発を効率的に行うことができた。要件に合わせたアダプタ設計を事前に行うことにより、エンジニアが個別に変換プログラムを開発する必要がなくなったため、連携テスト工程の効率がアップし、品質も安定したという。城下氏は、「MFPFによって非機能要件を満たすことができたため、アプリのUIの作り込みや機能要件の実現にリソースを集中できました。現場から使いやすいと言ってもらえるアプリを開発できたことに満足しています」と語る。

モバイルアプリ開発は、小さく始めてトライ&エラーを繰り返しながら継続的に改修していくプロセスが理想だ。最初から必要以上の機能や情報を盛り込もうとすると、目的がぼやけ、結局使いにくいものになってしまうことがあるためだ。真に必要な機能やユーザに見せるべき情報を必要最小限に絞り込めたのが成功のポイントだったという。


モバイルアプリの開発/運用/管理を省力化
UIや機能を継続的に改善

クリナップは、2016年1月、全国の営業担当者に配付している約900台のiPadに対し、営業支援アプリ「C-SPC」をリリースした。その後もC-SPCの利用率を高めるため、UIや機能を継続的に改善している。たとえば、MFPFではアプリ内でのユーザの操作履歴を取得・分析し、エラーが発生している処理を特定できるため、アプリ内でのユーザの振る舞い分析の結果を機能改善に生かせるのは大きな利点だ。

また、モバイルアプリに求められるセキュリティ要件も包括的に満たしている。MFPFは、ユーザ認証、アプリの信憑性チェック、モバイル上のデータベースの暗号化などの高度なセキュリティ機能を備え、モバイルへの攻撃や盗難・紛失に伴う情報漏えいを未然に防ぐことが可能だ。

城下氏は、「MFPFは、アプリのバグフィックスやiOSのアップデートに伴う修正対応を容易にし、セキュリティを確保する手間からも解放してくれます。モバイルアプリ開発/運用/管理の省力化により、情報システム部は、アプリ開発などの本質的な業務に注力できるようになりました。今後もJMASから有益な情報を提供してもらいながら、MFPFを軸としたモバイル戦略を推進していきます」と話している。


会社プロフィール

社名
クリナップ株式会社
本社
東京都荒川区西日暮里6-22-22
URL
http://cleanup.jp/

クリナップは、システムキッチンや流し台、システムバスルーム、洗面化粧台などを製造・販売する住宅設備機器専業メーカー。ステンレスの加工技術に強みを持ち、上質ステンレスのシステムキッチン「クリンレディ」や、清掃のしやすさを追求した流し台「流レールシンク」などのヒット商品を次々と生み出している。