災害大国日本 クラウド移行で事業継続対策を!!

皆さん、こんにちは。
JMASの島田です。
近年、地震や台風などの自然災害が頻発しています。これらの自然災害は、企業のITシステムに大きな被害をもたらす可能性があります。特に、オンプレミス環境では、自社内または、1カ所のデータセンターなどにITシステムを設置しているため、自然災害が発生した場合、システムが停止し、事業継続が困難になる可能性があります。

オンプレミス環境の課題
自社のIT設備が被災しなくても、バックアップデータが古かったり、復旧手順が複雑な場合は、復旧に時間がかかってしまう可能性があります。
上記のことから、オンプレミス環境では、自然災害やシステム障害が発生した場合に、事業を迅速に再開することが困難になる可能性があります。

クラウド環境のメリット
具体的にどんなメリットがあるか、あげてみましょう。
■データの安全性が確保されている
クラウドサービスのデータセンターは、地震や洪水などの自然災害を受けにくい場所に設置されています。これは、クラウドサービスが常に利用可能で、データが安全に保たれることを保証するためです。
なかでもAWSは、国内に東京リージョンと大阪リージョンという地理的に分かれた地域にデータセンター群を保有しています。また、東京リージョンの中にも複数のデータセンターがあり、データを分散して保存しているため、万が一、データセンターが被災しても、データの損失を最小限に抑えることができます。

※リージョンの詳細は、以下を参照ください。
https://docs.aws.amazon.com/ja_jp/AWSEC2/latest/UserGuide/using-regions-availability-zones.html
■AWSはクラウド上でもBCP対策が可能
AWSを利用するとクラウド上でBCP対策を行うことができます。それは、AWSの東京リージョンと大阪リージョンをうまく活用し、システム構成を分けて設置することで実現できます。地震や台風などの自然災害が発生し、片方のリージョンが被災しても、もう一方のリージョンでシステムを継続して利用することができます。

■バックアップデータを取得している
多くのクラウドサービスは、定期的にバックアップデータを取得しています。そのため、 クラウド環境を利用することで、自社の大切なデータが消えてしまうリスクを低減し、災害後の事業継続や復旧に向けた素早いアクションが可能になります。
AWSは、S3というオブジェクトストレージサービスにバックアップを取得しており、より安全にデータを保管することができます。
【AWS S3の特徴】
高い可用性 | システムが稼働し続けることを保証する可用性99.99%を実現 |
高い耐久性 | 3つの異なるリージョンにデータを複製し、データを失わないことを保証する耐久性99.9999999%を実現 |
セキュリティ | データのセキュリティを保護するための機能が備わっている |
スケーラビリティ | データの量に合わせてたスケーラビリティの調整 |
コストパフォーマンス | コストパフォーマンスに優れたストレージサービス |
■設備投資が不要である
クラウドサービスは、サーバやストレージなどの設備を新規に用意する必要がありません。そのため、設備の購入にかかるコストを削減することができます。また、クラウドサービスは、利用した分だけ料金を支払う従量課金制が一般的です。そのため、オンプレミスのように設備を用意したままで利用が低迷した場合でも、無駄なコストが発生することはありません。
また、システムの運用や保守をクラウド事業者に任せることができるため、企業はITインフラの管理にかかるコストを削減することができます。
クラウドサービスのなかでもAWSは、東京と大阪にリージョンを保有し、優れたオブジェクトストレージサービスを提供している点からも、自然災害対策やシステム障害対策、コスト削減に効果的なクラウドサービスと言えます。
企業は、自社のITシステムをAWSに移行することで、災害に強いITインフラを構築し、コスト削減を実現することができます。

クラウド化の進め方
- 移行目的の整理
- 移行対象の洗い出し
- 移行方式の決定
- 経済性の評価
- 全体設計
- 移行計画の作成
- 共通基盤構築
- 移行作業
AWS移行で解決したい課題や、達成したい目的を具体化し、移行目的を明確にします。
ネットワーク構成図やサーバ論理構成図を軸に網羅的に情報を収集・調査し、移行対象を決定します。
移行目的やAWS制限事項対応、移行特性に応じてパターン別に移行方式・優先度を決定します。
クラウドへ移行することで得られる経済的メリット(インフラコスト、ITスタッフの生産性)を定量化します。
ロードマップ、PoCを実施しながら、共通基盤、および個別システムの非機能要件定義を実施します。
移行方式、全体設計で定義した内容に加え、システム重要度、ビジネスインパクト等を考慮し移行プランを作成します。PoC等を実施し、移行フィージビリティの確認を行います。
統制されたAWS環境構築のため共通基盤を構築します。
移行方式/移行計画に基づき移行作業を実施します。
AWS移行のはじめの一歩
AWS移行に興味はあるけど、何から調べてよいか、どこから始めてよいか分からない方に向けに資料を用意しました。
「AWS移行計画ガイドブック ~失敗しない移行計画の作り方~」
クラウド移行ベンダーへご相談する際の初回ミーティングで用意する情報も明記しています。
資料は以下からダウンロードください。
弊社でもクラウド移行について相談を受け付けておりますので、お気軽にお問合ください。
【コラム】AWS移行プロセスシリーズ
第1回:移行準備フェーズ
第2回:移行フェーズ
第3回:運用&最適化フェーズ