JMASでは、“学習する風土”の一環として「オープンC」という取り組みを実施しています。通常、部署内で開催するカンファレンス(通称:C)ですが、他部署の方を招き入れ、各部署の取り組みを共有するとともに、社員間のつながりを深める場として、定期的に開催しているイベントです。

本ブログでは、2018年2月に事業企画部が主催した、「デザイン思考ブートキャンプ ~お財布プロジェクト~」について、ご紹介いたします。

■なぜ、IT業界にデザイン思考が必要なのか?
今のIT業界では、スピーディにお客様の望むモノを作り上げることが求められています。しかし、IT業界のふたを開けてみると、まだまだお客様の要望を汲み取り切れておらず、結果、フィードバックや手戻りが積み重なり、思うように開発を進めることができないというのが現状です。そんな中、いま注目を集めているのが「デザイン思考」です。

IT業界でいうデザイン思考とは、顧客が望むシステムのイメージをもとに、早い段階からプロトタイプを造り、そのプロトタイプをもとに「共感」「問題定義」「概念化」「試作」「テスト」そして「フィードバック」の工程を短期間で繰り返し、顧客が望む完成品に近づけていくものです 。

■パートナーが望む財布を作ろう!
今回の事業企画部オープンCは2部構成です。第1部はデザイン思考について学びます。第2部は実践パートです。参加者が2人1組のチームになり、デザイン思考を実践し、パートナーが望む財布を作る休憩なしの90分ワークショップです。

ワークショップの流れは以下の5つのステップで進行しました。

  1.  Empathize(共感する)
  2.  Define(定義する)
  3.  Ideate(創造する)
  4.  Prototype(試作品を作成する)
  5.  Test(試験を行う)

まず初めに、相手がどんな財布を望んでいるのか情報を集めるための質問タイムです。
さまざまな質問をしながら相手の考えや、想いに共感します(Empathize)。そして、どんな財布を望んでいるのか定義します(Define)。そこからどんな財布を作成すればよいのかを想像し、イメージを紙に描く作業(Ideate)。

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そして、試作品を作成する工程(Prototype)は、素材探しから作成時間まで10分という短時間でした。皆さん大急ぎで素材探しと財布作りに奮闘していました!

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作成後は、実際に作成した財布をパートナーへ紹介し、フィードバックをもらいます(Test)。
自分の伝え方を相手がどのように受け取り、財布にしたのかをお披露目し、意見交換をしました。

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実際に財布を作成する時間がわずか10分だったにもかかわらず、素晴らしい作品を完成させていました!

【参加社員の感想】

  • 相手が希望するモノを、限られた時間でいかに希望通りのモノに具現化するのかがポイントで、それが非常に難しかったです。
  •  相手の要望も、捉え方次第で本来の要望から外れた別のモノができてしまいます。開発現場でも似たような場面があるので、今後は言葉の伝え方・受け取り方に注意し、しっかりと意思疎通をできるようにしていきたいと思います。
  •  相手の意図や気持ちを汲み取り作成するというのは、実際の開発現場やお客様とのやり取りでも発生することです。今回のワークショップは「相手の考えを汲み取る能力」を向上させる良い機会だったと思います。
  •  普段はあまり顔を合わせることがないメンバーが参加していたので、このような機会を通して横のつながりも深めていきたいと思いました。

■最後はビールを片手に、お財布プロジェクトのアウトラインを総評
ワークショップの最後は、簡単な軽食とビールを片手に参加者一同で懇親会です。
今回のオープンCを通して、普段話す機会が少ない方とも話しをする姿が見えました。事業部の隔たりもなく、あちこちから盛り上がりを見せる声がたくさん聞こえてきました!

また、今回作成したお財布プロジェクトのアウトプットを壁一面に掲載し、全員で総評も行いました。

参考)オープンCとは?
JMASは創業以来、学習する風土作りに力を入れています。オープンCはその一環で昨年度からの取り組みです。「他部署の取り組みを知りたい」「各部署の繋がりを深める機会がほしい」という多くの声があり、各部署が主体となって開催するオープンCが誕生しました。参加者から大変好評だったため、今後も継続実施する予定です。