JMAS(JMA SYSTEMS Corporation) JMAS(JMA SYSTEMS Corporation)
2018年08月20日

スペシャリスト 菅原が、貴社のIoT化を後押しします!

Beacon(ビーコン)の位置情報の精度

Q:Beacon(ビーコン)の位置情報の精度はどれくらいですか?

A:Beacon(ビーコン)の位置情報の精度は、ケースバイケースで異なります。

電波暗室などの周囲からの電波の影響を受けない場所であれば高い精度が得られます。その一方で、実際の設置環境では周辺環境の影響を受けるため精度は低くなり、特定の利用シーンにおいては誤検知や検知漏れなどが起きることがあるため、検知精度を上げる工夫が必要となります。

Beacon(ビーコン)の位置情報の精度の種類

Beacon(ビーコン)の検知精度が低くなる要因と精度を向上させる方法について紹介する前に、まずは位置情報の精度の種類について知っておく必要があるので、解説したいと思います。

位置情報の精度には2種類あります。1つは「座標精度」もう1つは「検知精度」です。

座標精度」とは、エリア内における検知対象物の実際の所在座標と、データ上の所在座標の誤差のことです。これに対し「検知精度」とは、エリア内における検知対象物の検知率や、対象物が複数ある場合に漏れのない検知率のことをいいます。

Beacon(ビーコン)はエリア検知の技術ですので、「座標精度」という概念はなく、エリア内の座標を取得することはできません。このため、Beacon(ビーコン)の場合は「検知精度」という概念をもとに考えていく必要があります。

位置情報精度の種類図1:位置情報の精度の種類

Beacon(ビーコン)の検知精度が低くなる要因と、精度を向上させる方法

冒頭で「特定の利用シーンにおいては誤検知や検知漏れなどが起きることがあるため、検知精度を上げる工夫が必要となる」と書きましたが、検知精度が低くなる要因について具体的に見ていきたいと思います。

検知精度が低くなる要因としては以下のようなものがあげられます。それぞれの要因に対する検知精度の向上方法と併せてみていきましょう。

1.移動速度が速いことなどによる、アプリのBeacon検出間隔とBeaconの発信間隔のズレによる検知漏れ

Beacon(ビーコン)はアプリケーションがバックグラウンドでも検出できることが大きな特徴ですが、バックグラウンド検出では検出間隔が広く、検知漏れが起きることがあります。

このため、アプリケーションを常時起動しておくことで、アプリの起動中はBeacon(ビーコン)を高速かつ連続的に検出することができます。これにより、移動速度が速い利用者などであっても、検知精度を高めることが可能になります。

2.Beaconの配置数が多いことによる隣接Beaconの誤検知

設置するBeacon(ビーコン)が多いと、どうしても不要なBeacon(ビーコン)の電波を検出してしまいます。

この場合、不要なデータを取り除かないと、正確な移動滞在データとして扱うことができません。このため、最も電波強度の高いログを選別し不要なデータを削除することで、検知精度を高めることが可能になります。


不要データの削除による検知精度の向上図3:不要データの削除による検知精度の向上

ここまででご紹介した検知精度が低くなる要因と検知精度を向上させる方法を整理すると、以下のようになります。

検知精度が低くなる要因と精度を向上させる方法図2:検知精度が低くなる要因と、精度を向上させる方法

JMASが提供する「ヒト・モノ可視化ソリューション」

Beacon(ビーコン)を活用した位置検知の実現には、Beacon(ビーコン)端末の設置の仕方や、取得したデータの処理など、経験やノウハウが必要になってきます。

弊社はこれまでに様々な企業におけるIoTの実現のお手伝いをしてきました。

【事例】トラックの到着から出荷までのステータス見える化<ネスレ日本様>
【事例】工場内のフォークリフトの稼働実態を可視化<ヤンマーキャステクノ様>

Beacon(ビーコン)の活用に関してお悩みやご相談がございましたら、経験豊富な弊社にぜひお問い合わせください。

関連製品