株式会社 アールエスタイチ

BtoB ECサイトを構築し、
受発注業務の自動化を実現
本質的な業務へ注力可能に

目的

海外を含む取引先の各販売店とFAXや電話を通じて行われてきた受発注業務を電子化、自動化し、業務の効率化とサービス品質の向上を図りたい

概要
  • 株式会社アールエスタイチ(以下、RSタイチ)は、海外を含む取引先の各販売店と効率的な受発注業務を行うためのBtoB ECサイトを構築した
  • ECシステムとERPの導入実績が豊富なJMASをシステムインテグレータに選定した
  • 約7割の取引先の販売店がFAXや電話ではなく、BtoB ECサイトを介して発注業務を行うスタイルに移行した
課題
  • ECサイトを介して直接発注業務を行える仕組みを構築し、言葉の壁をクリアしたい
  • FAXや電話を通して注文が入ってくるとその都度、受注管理システムに手入力しなければならない非効率があった
  • 受注管理システムへの入力ミスといった人的エラーが入り込む余地があった
選定理由
  • ECシステムとERPの導入実績
  • プロジェクトの牽引力とサポート体制、クラウド(AWS)におけるシステムの構築実績
成果
  • 取引先の各販売店との受発注業務プロセスが効率化し、サービス品質も高めることができた
  • 営業活動やマーケティング施策の実行といったより本質的な業務に注力できる体制が整った

受発注業務の自動化を
実現することが狙い

RSタイチは、ジャケットやグローブ、プロテクターなどのモーターサイクル用品の企画、開発、製造、販売や、国内外への卸売、海外ブランドの輸入販売などを手掛けている。最先端の研究開発を通じて安全性と快適性を両立したフォルム・デザインを追求し続けており、「常にライダー目線に立ったモノづくり」がモットーだ。

RSタイチはこれまで、取引先である各販売店との受発注業務を主にメールやFAX、電話を介して行ってきた。しかし、海外でのさらなる販路拡大を目指す中で既存の受発注業務プロセスをそのまま運用していくのは限界があると感じていた。特に懸念された言語の問題を解決するにあたっても、十分な語学力を有する人材を複数確保しなければならなかったためだ。

管理部 システム担当 角田 祥亮氏は、「お客様がECサイトを介して直接発注業務を行える仕組みを構築し、言葉の壁をクリアしたいという思いは以前からありました。FAXを通して入ってくる注文内容を、われわれが受注管理システムに入力する際に発生していた誤入力などのミスもなくしたいと考え、多言語対応ECシステムと複数通貨売買管理システムからなる基幹システムの構築プロジェクトを立ち上げたのです」と語る。


ECシステムとERPの導入を
JMASに委託

管理部 システム担当 角田 祥亮 氏

RSタイチは2018年6月、システムインテグレータの選定を開始した。まず比較・検討したのは、ECシステムとERPの導入を単独で行える体制と実績だ。また、同社には情報システムの専任担当者がおらず、現業を抱えるスタッフに開発や運用の負担をかけるわけにはいかなかった。そこでクラウド(AWS)上でシステムを稼働させることを決め、AWSのシステム構築実績なども評価。結果、JMASを選定した。

角田氏は、「ECシステムの導入ではERP(基幹システム)との連携が必須です。たとえば、両システム間の受注情報と在庫情報をリアルタイムに連携し、タイムラグを最小限に抑えられなければ在庫売り越しのリスクが大きくなり、サービス品質も高められません。選定では、ECシステムとERPの導入を一手に引き受けられることも条件でした。マルチベンダー体制になると関係各社の役割と責任範囲の明確化、システム間の複雑な依存関係の把握、リソースの調整などに苦労し、開発のスピード感と柔軟性が失われてしまう懸念があったためです」と話す。

その後、現場のヒアリングから既存のシステム環境と業務フローの把握、要件定義をJMASと協同で実施。ミーティングを重ねながら新ECシステムのあるべき姿を定め、設計、実装に落とし込んでいった。角田氏は、「フィット&ギャップ分析によって修正や追加開発が必要な機能を洗い出し、要件とのズレを埋めていく開発もJMASとの密な連携によってうまく乗り切ることができました。プロジェクト開始から約10カ月という短期間で新ECサイトを公開できたのはJMASのおかげです」と話す。


BtoB、BtoC ECサイトの
さらなる利便性の向上へ

RSタイチは2019年5月、BtoBとBtoCが統合された新ECサイトをリリースした。2019年12月時点で約7割の取引先がFAXや電話ではなく、BtoB ECサイトを介して発注業務を行うスタイルに移行しているという。

角田氏は、「お客様がBtoB ECサイトにアクセスすれば、商品の在庫を確認しながら発注業務を行い、配送状況などの商品に関する情報も瞬時に把握できます。われわれもFAXによる各種伝票のやり取りや、在庫確認、納期回答などの問い合わせ対応にかかる負担が軽減しました」と語る。

新ECシステムと基幹システム(ERP)間では、商品情報や顧客情報、受注情報、在庫情報などが連携され、受注情報と在庫情報はほぼリアルタイムに同期されている。ECサイトの受注明細データはリアルタイムに受注管理機能に連携される仕組みだ。

RSタイチは新ECシステムを継続的に改善していくことで顧客の利便性をさらに高め、業績アップにつなげていきたいと考えている。

また、より高度なデータ分析にも取り組む計画だ。

角田氏は、「弊社はビジネスの特性上、以前から大量の顧客データを扱っています。お客様の属性や購買履歴などは貴重な財産です。今後は、顧客分析の結果をより最適なマーケティング施策の立案などに生かし、さらなる売上の拡大を目指します。また、JMASのサポートを得ながら越境ECの取り組みも加速させ、海外取引を拡大していく計画です」と話した。


会社プロフィール

社名
株式会社 アールエスタイチ
本社
大阪府東大阪市加納 6-4-9
URL
https://www.rs-taichi.co.jp/

RSタイチは、ジャケットやグローブ、プロテクターなどのモーターサイクル用品の企画、開発、製造、販売や、国内外への卸売、海外ブランドの輸入販売などを手掛けている。最先端の研究開発を通じて安全性と快適性を両立したフォルム・デザインを追求し続けており、「常にライダー目線に立ったモノづくり」がモットーだ。