株式会社アドバンスクリエイト

保険営業スタッフに貸与するiPhoneに
KAITOセキュアレコーダを導入
重要事項説明の適正さを証明する音声データを
セキュアに保管できる体制へ

目的

保険営業において、契約者への重要事項説明を適正に行った証跡を残したい

概要
  • 株式会社アドバンスクリエイト(以下、アドバンスクリエイト)は、保険営業において契約者への重要事項説明を適正に行った証跡を残すため、KAITOセキュアレコーダを導入
  • 営業スタッフは重要事項説明時の会話をiPhoneにインストールされたKAITOセキュアレコーダで録音し、音声データをセキュアに社内転送している
  • 結果、契約者との認識のすれ違いによるトラブルが発生しても、募集時における対応の振り返りをすることが可能になった
  • KAITOセキュアカメラの活用により、保険証券や書類の不備をチェックするために撮影した画像データも安全かつ確実に社内転送できる体制に
課題
  • 募集人は、保険加入判断に必要な情報として、契約者に重要事項説明を行うことを保険業法で義務付けられており、それを適正に行った記録を残したかった
  • パソコンのカメラを使用した保険証券や書類の撮影では、端末内にデータが残ってしまい、端末の盗難、紛失に伴う情報漏えいリスクになっていた
選定理由
  • 音声、および画像データを自社のサーバへ自動転送し、転送完了後、端末内のファイルを自動的に削除できる
  • 音声、および画像データを即時に分割、圧縮、暗号化した上でサーバに転送できる
  • 機能追加への細かな要望にも柔軟にこたえてくれる
導入の効果
  • 保険会社に保険募集時の状況等について説明を求められた際に、音声データをもとに対応を振り返ることが可能
  • 重要事項説明時の音声データや保険証券、書類の画像データを安全に管理、取得
  • 情報漏えいリスクを極小化

録音した音声データを端末内に
残さない運用を徹底したい

株式会社アドバンスクリエイト
コンプライアンス部 情報セキュリティ課長
後藤 氏

アドバンスクリエイトは、国内最大級の保険選びサイト「保険市場(ほけんいちば)」を軸に、Web、電話、実店舗などの多様なチャネルを通じて保険商品を販売する独立系の保険専業代理店大手だ。2018年6月21日時点での取扱保険会社は82社、取扱商品は200点を数える。保険市場より資料請求や問い合わせのあった見込み顧客を、非対面型の通信販売や、直営店のコンサルティングプラザ、提携先の協業代理店へ効率的に引き継ぐ独自の販売モデル「Web to Call to Real」を武器に成長を続けている。

同社は2010年、従業員のITリテラシーを向上させる施策の一環として営業スタッフを中心にiPhoneを貸与。社員間連絡を主としたモバイル活用を行ってきたが、iPhoneのさらなる活用法を模索してきたという。

検討されたのは、保険の対面募集シーンでのiPhoneの活用だ。保険営業では成約に至る前に、契約者に対して責任開始期や保険金の支払い条件などを含む重要事項を説明することが義務付けられている。ただ、同社では、契約者からの成約後の問い合わせに対し申込時の対応を確認するための術を持たなかった。契約者より苦情を受けた保険会社から保険募集の状況について明確な説明を求められることもあるため、募集時の対応を振り返る手段を模索していたという。

コンプライアンス部 情報セキュリティ課長 後藤氏は、「営業スタッフがお客様に対して重要事項をどのように説明し、お客様がどう納得されたかを音声として残す手段にiPhoneを利用したいと考えました。ただ、iPhoneの盗難、紛失に伴う情報漏えいの不安を拭えず、一度は断念してしまった経緯があります。求められたのは、録音した音声データをセキュアかつ確実に社内転送し、端末内に音声データを残さない運用を徹底できることでした」と語る。

また、新規の保険営業では見込み顧客に保険証券を確認させてもらうこともある。同社では従来、営業スタッフがパソコンに内蔵されたカメラで保険証券を撮影し、電子メールなどを使って画像データを社内に転送してきた。また、入社して間もない営業スタッフは、契約申込書をパソコンで撮影、社内共有し、必要事項の記入漏れや誤記入がないことを社内スタッフに点検してもらうこともあったという。

後藤氏は、「保険証券や書類の撮影では、端末の盗難、紛失に伴う情報漏えいリスクを抱えていることが問題でした。社内共有済みの画像データを端末やメールの送信済みアイテムから削除することをルールとしていましたが、それが順守されていることを知るための点検には限界がありました。また、パソコンでの撮影では、取り回しや使い勝手の点でも不満があったのです」と話す。


音声データと画像データをセキュアに
社内転送することが可能

アドバンスクリエイトは、こうした課題を解決するためのツールの調査に乗り出した。要件の1つとしたのは、課題解決に必要なツールをシングルベンダーから調達できること。複数のベンダーをまたいだプロジェクトでは、ベンダー間の足並みをそろえるための調整や管理が煩雑になってしまうためだ。そこで目をつけたのは、セキュアレコーダとセキュアカメラを一括で提供できるJMASのKAITOシリーズだった。

後藤氏は、「KAITOセキュアレコーダとKAITOセキュアカメラを利用すれば、音声データと画像データを安全かつ確実に社内へ転送できます。KAITOで記録した音声や画像は即時に分割、圧縮、暗号化された上でサーバへ転送され、転送後は端末内からデータが自動で削除されます。このため、仮にデータ送信未完了の状態で端末をなくしても第三者に情報が漏えいすることはありません」と語る。

同社は、KAITOセキュアレコーダとKAITOセキュアカメラについて一部ユーザに限定したトライアル運用を実施。JMASと技術的な課題を解決しながら、音声データと画像データを安全かつ確実に社内転送し、問題なく取得できることを確認した。

後藤氏は、「JMASは、iPhone上で動作する検証版を作成してくれたため、要件を洗い出して仕様に落とし込んでいく作業を円滑に進めることができました。機能追加の要望のヒアリングから、各種問い合わせ対応、実装まで、丁寧に取り組んでくれたことも好印象です。JMASが提供してくれた図解入りのマニュアルをベースに操作方法や使用ルール、トラブルへの対処法などを記した社内資料を作成できたため、当部として取り組むべき作業も省力化できました」と話す。


導入による効果

 


商談時の会話をもとに適切な教育研修を実施

アドバンスクリエイトは2017年6月、KAITOセキュアレコーダとKAITOセキュアカメラのアプリをiPhone貸与者向けに展開。トライアル運用では直感的な操作性とその有効性を体感してもらうことで、KAITOが業務に役立つツールという社内の共通認識を形成することに成功した。このため、KAITOは自然に受け入れられ、無理なく定着させることができたという。

KAITOセキュアレコーダが主に使われているのは、保険の対面募集における重要事項の説明時だ。営業スタッフは、会話を録音することへの顧客の理解と了承を得た後、認識のすれ違いによるトラブルを避けるためにKAITOセキュアレコーダを活用している。結果、保険会社に保険募集の状況について、後に説明を求められた際も音声データをもとに対応を振り返ることが可能になった。

後藤氏は、「KAITOセキュアレコーダでは、録音した音声データをiPhoneに残さない運用を強制できるため安心です。社内のモニタリングスタッフは、社内に転送された音声データを確認し、営業スタッフがお客様に重要事項を過不足なく伝えられているかどうかもチェックしています。それをもとに適切な教育研修を実施し、営業スタッフの商談スキルの習熟度を高めています」と語る。

また、保険証券や書類をKAITOセキュアカメラで撮影すれば、業務に必要な情報を安全に管理、取得することが可能だ。営業スタッフがパソコンのカメラを取り回す煩わしさから解放されたのは大きい。KAITOセキュアカメラは、iPhoneの標準カメラのようにシンプルな操作で扱える点が好評だ。

後藤氏は、「KAITOはいまや保険営業に欠かせない基幹的な仕組みです。今後は、KAITOセキュアレコーダで録音した音声データの全件チェックを行うために、音声認識ソフトを活用したテキスト化にも着手する計画です。JMASには引き続き、保険募集が適正に行われることを担保するための仕組みの開発を支援していただきたいと考えています」と話した。


会社プロフィール

社名
株式会社アドバンスクリエイト
本社
大阪市中央区瓦町3-5-7 野村不動産御堂筋ビル
URL
https://www.advancecreate.co.jp/

アドバンスクリエイトは、国内最大級の保険選びサイト「保険市場(ほけんいちば)」を軸に、Web、電話、実店舗などの多様なチャネルを通じて保険商品を販売する独立系の保険専業代理店大手だ。2018年6月21日時点での取扱保険会社は82社、取扱商品は200点を数える。保険市場より資料請求や問い合わせのあった見込み顧客を、非対面型の通信販売や、直営店のコンサルティングプラザ、提携先の協業代理店へ効率的に引き継ぐ独自の販売モデル「Web to Call to Real」を武器に成長を続けている。